TSUTAYAさんごめんなさい、DISKケースロック解除しました

さっき、TSUTAYAで「スノーデン」を７泊８日で借りました．映画の感想は後日ということでよろ．

TSUTAYAがヒントなんだけど、これって何だと思う？ ２つの円筒はさておいて、黒いT型のプラスチックは何でしょう？

↓さらにヒントを追加です．これなら分かるんじゃないでしょうか？

そう、ツタヤのディスクケースのロック部品なんです．
↓TSUTAYAの無人端末でレンタル手続きをした後で、DISKケースの鍵解除を忘れちゃって、そのまま家へ帰ってしまいました．あぐー

あーあ観れないや、でも７泊８日なので明日にでも解除しにお店に行けばいいや、と思ったんだけど、自分でロック解除してみるのもアリだよなぁ、、、と思ってしまうのはわたくしの性というものです．

以下はロック解除を推奨するものではありません．トライした貴方が損害を受けてもわたしは関知しません．
というか、フツーの人にはたぶん無理だと思う．

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まず、ロックされた半透明のDISKケースをよーく観察すると、２つの爪がDISKケースに引っかかってロックする構造になっています．店頭に置かれているロック解除装置は磁石であると推察される．．．   （この写真はロック解除した状態だがね）

こういう場合は特許調査が基本です．（基本じゃないか？）
該当する特許が見つかりました．モロですねｗ
「ＤＶＤ等の貸出しケースのロック機構」
【公開番号】特開２００７－２８４１０２
【出願番号】特願２００６－１１３１１８

ハイセンスな読者諸氏にはすでにこの図だけでどこがどのように動くのか、あらかたの想像がつくというものでしょう．

上の現物写真の赤いところが２つの爪で、特許図面では16a,16bに相当します．現物写真の丸の部分は12a,14,12bの可動軸です．特許図面そのまんまだとわかります．

基本的には、鉄製の12a,12bを強力な２つの磁石で引いて、爪を２つとも解除するという仕組みです．

細かいところを特許文書から拾うと、
１）12a,12bは鉄であって磁石ではない
２）バネは装備されておらず、樹脂の撓みをもってバネとする

１）から、ロック解除装置の磁石のNS極性は無関係であると推察されます．
２）から、樹脂を撓ませるほどの磁力となると、相当強力な磁石が必要だと推察され、フェライト磁石程度じゃだめだろうと推察されます．

さらに、メカ屋諸氏としては、部品14は何なのだ？と思われるでしょう．
これについても特許文書に解説されていました．ひら意訳すると、、、
例えば、12bに磁石を作用させ、12bの爪を引っ込めることに成功したとする．しかし14は12aの爪を跳ね上げる作用をしてしまう．そこでロック解除装置の２つの磁石が12aと12bを引き付ける力は、14を撓ませるほどの強い磁力が必要である．

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以上でやることは決まりました．
・超強力磁石の調達
・２つの磁石の配置間隔の試行錯誤

まず磁石ですが、このように適切な位置に磁石を配置すると爪は引っ込みます．

ただし、ここで使っている磁石はネオジムマグネットという強力なものです．
しかも、同磁石を１枚では爪を引っ込めるだけの力は出ませんでした．３～４段重ねでも全然不足でした．写真はたぶん20段重ねになっていると思うんですが、このくらいじゃないとキツそうに感じました．

ネオジムのような強力磁石を大量に所持していない方はあきらめた方がよいでしょう．フツーのご家庭にはないでしょう、、、オレはさ、フリエネ研究家だから、ね、ね．

つぎに、磁石の配置間隔は、試行錯誤の結果、46mmになりました．ちなみにネオジムマグネットの直径は15mmです．

左右に動かして適切な位置を探します．
↓左の爪は引っ込んだが、右の爪は出ている状態．

↓右の爪は引っ込んだが、左の爪が出ている状態．

↓両方の爪が引っ込んだ状態．

実際はこれをDISKケースを透かして行うことになります．
より高いセキュリティのためには、DISKケースを不透明にするのが良いと思います．

そういうわけで、「スノーデン」を観れるようになったわけさ．
返却時にはロックして返すとしよう．
店員さんが不思議がるかもしれません．

難易度がけっこう高いので真似しない方がよいと思いまーす

かしこ