2015年12月22日火曜日

スターウォーズ7観た → ドラマ「相棒」説 (ネタバレなし)

実はわたくし、昨日スターウォーズを観たんです.

ネタバレはしませんが、感想は★★☆☆☆(星2つ)っていうところでした.歴代スターウォーズのひら的採点はこうなっています.
 EP1 ★★☆☆☆
 EP2 ★★☆☆☆
 EP3 ★★☆☆☆
 EP4 ★★★★★
 EP5 ★★★★☆
 EP6 ★★★☆☆
 EP7 ★★☆☆☆

EP4は初代スターウォーズのことですが、スカッと快感的に良くできた映画だったと思います.
EP5は、ランドの裏切りに遭い、ハンソロは冷凍され、ルークはベイダー父さんに腕を斬られて死にかかり、銀河の辺境へ反乱軍が落ち延びるという散々な終わり方で、スターウォーズの物語に最も感情移入して観れました.起承転結の「承転」だけですから破綻していますけど、でも観てよかったと思える映画でした.
EP6は、ダースベイダーが改心する物語なため切羽詰った感が少なかったのと、イウォーク族というクマのぬいぐるみみたいなのに加勢されてもねぇとシラケました.

EP1~EP3は、アナキンが暗黒面に落ちてゆく物語ですからカタルシスが無いうえに、全編あらすじ説明みたいで、こんなの映画といえるのかと.

ルーカスは取り巻き連中にがんじがらめにされて、EP1~EP3みたいな作り方しか出来なくなってしまったのだろうか?
ルーカスが映画制作の権利をdisneyに売って、disneyが作ったのが今回のEP7でした.ルーカスの手を離れることで、映画らしいスターウォーズを再び作れるのではないか? 監督のJJエイブラムスはまさかあらすじ説明映画なんか作るまい.わたしがEP7に期待したのはそういったスターウォーズの映画としての原点回帰ができるかどうかでした.

だがしかし、EP7は正義の味方達も悪の化身達も、自分自身の課題克服のために真剣に闘っている風に見えなかった.EP7の登場人物たちは各々が戦争に巻き込まれてゆくのですが、どこかRPG的なリセットしてやり直しが効く的な薄っぺらさを感じます.それは、第二のダースベイダーであるカイロ・レンについてもいえます.
とりわけ、主人公のレイ役のデイジー・リドリーさんのキャラ立ちの薄さはこれでよいのでしょうか? 主人公のルークスカイウォーカーよりもハンソロ船長の方がキャラ立ちしちゃってたくらいですからスターウォーズはこれいいのかな? アナキンよりもオビワンの方がキャラ立ちしてたしな.
ならば、EP7で目立つのはフィンなのかというとそうでもない...目立つのは相変わらずハンソロ船長だったりする.
カイロ・レンについては語ってしまうとネタバレになるのでやめておきます.

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結局、EP7はドラマ「相棒」だったというのがひら結論.
その心は、脚本がネタ切れなんだけど、相棒を交代して新鮮味の維持を図り、テレ朝の看板ドラマとして高視聴率を狙わなくてはならない宿命にある作品、ということです.

今後もEP8,EP9,EP10,EP11,EP12,EP13,EP14,EP15と制作され続けるのでしょう.ガンダムがそうであるようにスターウォーズもビジネスとして半永久的に続くことに異論はありません.
ただ、もう過去のしがらみを捨てて、新しい解釈のスターウォーズを作ってもいいんじゃないだろうか? スターウォーズとは、被抑圧階級による武力革命が骨子であって、巨大な宇宙要塞を戦闘機で攻略することでそれが成就するという物語のはず.ならば、フォースが存在しないスターウォーズでも良いのではないか? フォースというファンタジー要素がかえって邪魔に思えます.

追記: 雑誌CUTによると、disneyは様々なスピンオフ作品を毎年のように作るんだそうです.フォースがあまりお好みではないわたしのような者には朗報かもと思った.

それでもEP7でずいぶんと衣替えしたんだねぇと思う部分もあるにはあります.それは、主人公が女子で、サブキャラが黒人だというところです.フェミニズムとマイノリティへの配慮が感じられますが、これはdisneyならではという気がします.

EP4が公開されたときに、宮崎駿がさんざ文句言ってたんです.ルーカスの人種差別臭がする作品だと.サンドピープルは中東のイスラム人、ならず者酒場のバンドはメキシコ人あたりを揶揄しているという説.
そして惑星タトゥイーンのジャワ族は日本人をモデルにしているという都市伝説があります.このシーンをご覧いただくと、「もっていけ~」と云ってますからお確かめください.


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最後にSFX面について言及.宇宙船が宙を飛ぶシーンには「品格」をこそ求めたい.

↓これはEP4の最初の方で、C3POとR2D2が脱出艇でタトゥイーンに降下するシーン.脱出艇の回転軸が偏芯してて変なモーメントを持っている.品格のある機動として褒め称えたく思ふ.


↓これはEP5の最初に偵察ロボットが氷の惑星へ降下するシーン.惑星の重力に引かれて軌道が右に曲がります.品格のある軌道として褒め称えたく思ふ.


↓こちらはEP3の戦闘シーン.ひたすら派手なだけで品格が感じられない残念な機動.EP4,EP5には品格のある機動を描きたい特撮スタッフが居たんだと想像できるけど、EP6以降はCGのオブジェクト個数の多さが決め手だと誤解しているスタッフに代わってしまったようで残念です.


EP7の機動はどうだったかというと、まぁまぁぐらいで、あまり褒め称えたくは無いレベルでした.

かしこ


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