2014年6月27日金曜日

スポット溶接の試み (その3) 電流プローブ

スポット溶接シリーズは地味~な電気回路の考察がメインの話題であるにも関わらず、意外にこの記事を読む方が多く、不思議~な思いでおります.

さて、前回は回路シミュレーションによって、だいたい1000Aで20mSぐらいの放電電流がスポット溶接時に流れるのだろうと推察されました.こんな電流波形です.
実際にスポット溶接する時の電流を実測してみたいと思っています.

↓1000Aの電流をいきなり測ろうとするのはさておき、練習としてこんな回路で2Appのパルス電流を発生させ、それをトロイダルコアで作った電流プローブで測定してみました.回路図上のトランスが電流プローブ.  (全然ダメでしたが)
↓回路の現物はこんなもの.2SD1828のパワーダーリントン一石の定電流源です.左上のマイコン基板は15kHzのパルスをオープンドレイン出力していて、2SD1828のバイアス電圧をON/OFFさせています.その結果、2SD1828のコレクタ電流は2App 15kHzのパルスになります.
↓トロイダルコアで作った電流プローブの2次側でどんな波形が観測されたかというと、こんなですから全然ダメです.15kHzのパルス電流は33uSぐらいの時間幅があるはずなのに、電流プローブ出力は2uSぐらいですから、低周波通過特性が1~2桁不足しとります.
↓ちなみに電流プローブは、比較的低域性能の良いアミドンのT68-#3に13ターンぐらいしてあるので、次の計算によりインダクタンスは3.3uHぐらいある筈です.
Al値=195μH/100回巻
インダクタンス = 195 × (13/100)^2 = 3.3uH
ですが3.3uHじゃ15kHzの信号は通せないようです.巨大なコアを使うとか巻き線を増やすとかするのがかったるいので挫折.
低域通過特性がダメダメだったので考察を放棄しましたが、T68-#3の飽和磁束密度が1000ATに耐えられるかどうかは調べてません.たぶん無理じゃなかろうかと思う、、、

↓てなわけで、パッシブ型の電流プローブはあきらめて、ホール素子の電流センサを買うことにしました.DCまで測定できて、帯域は50kHz.最大電流900Aという強者です.値段は¥2500ぐらい.
電流センサが入荷しましたら、結果をレポートします.


かしこ


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12 件のコメント:

  1. URD社の変流器に1000Aクラスが有ればそれにロードを付けてをトランジェント用にし、
    DCから20KHzくらいまではサーボタイプを使い、両方を勘案して判断するのが正解でしょう。
    http://www.u-rd.com/
    大電流で検索すると10KAが出てきますが高いです。
    周波数を考えると
    http://www.u-rd.com/products/CTL-58-S100-2F-1KR5.html
    ずいぶんしますね。
    周波数と800Aで絞ったら?

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    1. おおーっ高価.
      「電流センサ一筋40年」ってまるで牛丼一筋80年みたいな会社があるものです.

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    2. 先ほど 取り置いていた MPTの2次巻き線を切り取りました。
      100均の以前買った鑿で高圧側の窓の所の2カ所巻き線を切り取り、
      軽く木ハンマで叩き出し、あとは当て木を当てて交互に叩きますとすっぽり抜けました。
      ヒーター巻き線は残っていますが結構堅く、ニッパで切ってから抜くつもりです。
      あしまった、窓サイズを測っていなかった、次に買う線が3回通るくらいのサイズにします。

      2開では電圧が低くワークの状態の影響されますが、3回ですと電圧が高い分良いのですが、電流が2.3に減ってしまうのでこれで充分加熱されるかですが、
      よっぽど熱く大きなワークでない限り、大丈夫だと思います。

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    3. ここに中間サイズのコードが載っていますが、
      http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b158433433
      サイズを調べてみます。

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    4. 仕上がり外形 13.3でした。
      http://item.rakuten.co.jp/airwel/10000332/

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    5. ケーブルはゴムと架橋ポリエチレンがありますが、
      ゴムは柔らかい換わり臭くて寿命が短く、架橋は堅いのが欠点です。
      https://www.densen-store.com/products/list.php?category_id=18

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    6. 1つの窓が 14X19.8 mmで この中に3本の線を入れます。
      図面では外形8φでないと入りません、
      ヒーター巻き線を取るともう少し余裕が出来るのでもう少し太い線が使えます。

      あるいは2ターンの方が(10φ)大電流向け、3ターンは小電流、安定向けでしょう。

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    7. 武器としてのページがありました。
      https://www.youtube.com/watch?v=k0vwiTyUzzQ
      アンテナが焦点からのフォーンフイードで球面波なんで距離はあまりでません。

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    8. 回路図では1段目のコレクタが無接続、接続してもエミッタが2個直列になるので、1.4vドロップします。

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    9. あ、回路図間違えました

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  2. 先ほど高電流用の巻き線を貰ってきました。
    太い方でしたので2ターンしか巻けません。
    コアの角はヤスリ掛けしておかないと、こすれて被覆に傷が付きそうです、
    漏洩用磁極は巻き込んで木ハンマで有る程度整形してから入れ直さないとだめなようです。

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  3. ロシア戦車
    https://www.youtube.com/watch?v=e9xqdoDc3oI

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