2014年1月3日金曜日

【フリエネ】 第3の起電力で超効率ってのは厳しいっぽい

わたしが、オカルトやら陰謀論を楽しむようになったきっかけは、フリーエネルギーでした.略して「フリエネ」などといいます.フリエネとは自然界から無限のエネルギーを取り出すことができる、謂わば永久機関を発明したのだっと主張する人々の製作物や理論のことです.

フリエネはホントにあるの?
たぶんまだないです.

フリエネ好きのロマンが駆り立てられるのは『放電しながら冷却し超効率を達成したEMAモーター』なんてのが超有名ですけど、開発者は失踪したし、再現した人のことを聞いたこともないし、真偽は不明です.他には単極誘導モーターの『Nマシン』とかが昔からありますが、Nマシンで超効率を達成したという話は知りません.
フリエネには”開発者の失踪”という物語がつきまといます.曰く、石油メジャーから妨害され、果ては殺害されたのだっ、という陰謀論の無限の深淵へと繫がってゆきます.そのままそっち方面へ行ってしまう人もいることでしょう.

ゲルマニウムラジオはμWオーダーではあるが、勝手に発電してくれるデバイスと言えます.同様の意味で、雷も勝手に発電してくれる現象です.自然に存在するが未利用なエネルギーを受信してエネルギーと成す、というジャンルも邪道ですけどフリエネと主張されることもあるみたいです.実際、むかしどこかに出ていたフリエネ装置で『光を当てると永久に回転する装置』は、そりゃぁ太陽電池に他ならないじゃないかっというシロモノだったこともありました.マッドサイエンチストとして名高いテスラ系のフリエネ装置というのもありますけど、一種のアンテナで、空電を捕らえて電力として利用するコンセプトという意味で、ゲルマニウムラジオみたいなもんかと思っています.

20年ぐらい前だったか、常温核融合が科学界の話題になったことがありました.根拠はないですが、わたしは個人的に、常温核融合に関する未知の量子的現象があるのではないかと当時から思っています.日本では北海道大学の教授が潰されずに今でも研究していて、中性子の発生と過剰発熱を結構上手く再現できるようになっているそうです.がっ、理論は依然不明.パラジウムに吸着された水素原子は未知の電子軌道になっていて、パラジウム格子を媒介として核融合が起きるとか、そもそも水素原子には既知の最内殻軌道のさらに内周に未知の軌道があるとか、仮説はいろいろあるみたいです.もしかしたら、燃焼のメカニズム=酸化と解明されていなかった頃の、産業革命期の燃焼仮説みたいなヨチヨチ歩きな現代科学(化学)なのかもしれません.

水素と酸素を混合したブラウンガスで何か超常的現象が起きるという説も以前からくすぶってますが、なんだかよくわかりません.大爆発しそうで怖い気体ですし.

フリエネで飯が食えるか?
無いものは売れないので誰も商売にしてないのかというと、わたしが知る限りでは井出治という人が、30年ぐらい前から”サラリーマンとしてフリエネ開発者”をやってます.こんな人は日本でただ一人なんじゃなかろうか? マイナーな有名人ですね.

第3の起電力
その人が去年出した本で、こういう本→があります.井出氏は電気工学を専門にした人です.第3起電力を発見し、超効率を達成したという本みたいです.この本のamazonの書評を見ると、「井出氏が起こす革命を期待しています!」みたいなベタ褒めばっかりで、きっと組織票なんだろうなぁと思って読む気が失せました.

それと、根拠はないんだけど、量子力学の未知現象ならあるかもしれないとは思うものの、起電力について超効率発電を達成できるほどの未知現象があるとは思えないんだよなぁ.起電力に変更を要求するのなら、マクスウェル方程式に大変更が加えられることになるので、その可能性は少ないと思う.  (余談ですが、マクスウェル方程式をゴニョゴニョといじって出てくる産物の”電磁波”になら様々な物理的解釈が介在する余地がまだあると思うので、オカルト業界で有名なスカラー波などというキーワードになら少し興味はあるんです.スカラー波についてはこの論考が面白いと思う

さて、”第3起電力”って何?ってハナシですが、井出氏が出した特許があります.特許庁のサイトをうろうろしたら原文にアクセスできました.直リンクできそうにないのでリンクは張ってません.
  特許公開2012-023898
  特許公開2012-039074
理論的ポイントは、この文章らしい.
「トランスの一次側入力電流の変化が、時間の二次微分値以上に及ぶような、急峻な変化を伴う場合、ファラデーの起電力を超えた正の起電力(positive EMF)が発生することを示している。この正の起電力(positive EMF)は、入力電流と同方向、すなわち、電流を増大させるため、ファラデーの法則に従った起電力以上の出力起電力が発生することを期待することができる。」
う~ん、わからん.時間の二次微分値以上に及ぶような急峻な電流変化って何だろ? どういう波形でしょうか? 単純且つ判りやすく、スルーレートが100A/nSecなどと表記すればいいのになぁ.

高速スイッチングさせた時のリンギングのpeak-peak電圧を観測すると、定常電圧よりも3~4倍の電圧が観測されることもあるという現象を、3~4倍の電力を取り出したと偽装しているんじゃなかろうか? あるいは力率を意図的に無視しているとか.うはは.

それはさておくとしても、特許原文にマクスウェル方程式の改訂版が記載されているかと期待しましたがそういう数式は載ってませんでした.

ちょっちキツそうな井出治さんのようです.

#年末に蔵書の整理をしていたら、昔買ったフリエネ本がいろいろと出てきたので、それをネタに当ブログでしばらくいじろうかと思っております.

かしこ


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5 件のコメント:

  1. 今あるフリエネは全部偽物、詐欺材料です。
    常温核は非常に不安定ながら本物のようです、
    問題は、原子や素粒子の移動によって、パラジュームなど白金属の旦体(この字だったか)が他の元素に変わってしまう確率が高いのです。

    もう一つディラックに拠りますと全てはエネルギーと物質で埋め尽くされています。
    今、完全真空を作っても、その中から粒子が出現したり、波が出てきたりします。
    いはばこちら側からは見えない、別の相なんです。

    今人類が一番頼りに出来るのは太陽だけです、このエネルギーで、草木、動物が生かされ、埋もれて、化石燃料になったりしています。これらは使ってもかまいません、過ぎないようにさえすれば。
    しかし核ヌクリアはさわってはいけません。
    原発は反応させるとき、CO2を出さない変わり、掘ったり精製するとき相当量だし、発電量の2倍を海に熱として流し、CO2の溶存率を下げCO2を放出させています。
    コストはその5倍位を揚水関連に費やし、全部を比較しても火力の3倍程度高く付きます。
    その点化石や森林燃料発電はもっとスマートです。
    しかしCO2を出さないように、何種類かの方法でCO2を濃縮して集め、何処かに蓄えることをしています。此が地中であれば漏れた場合広範囲の生物に重篤な損害を与え、漏れなくても、地震の原因になったりします。これらの資金はVTBの指示で国から出て、群がる学者の研究費や懐に入っています。

    最近NHKが氷が溶けて海面が上がったらどうなるかというクイズをしていました。
    北極の氷が減っているそうですが、その分南極の氷は増えています。
    ツバルは元々海上に作った人工物で以前から浮いたり沈んだりし、沈めば継ぎ足してかさ上げしています、ベネチュアも同じです。

    此なんか知らないで聞いているとCO2が悪いという言い換えを、刷り込んでいるわけです。
    サブミリナル?オンミリナル とにかく確信犯です。
    早くこんな所はつぶしてしまわねば成りません。

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    1. 昔、インターネットがまだ無い頃のフリエネは、本と雑誌しか情報源がなかったのに比較すると、いまはyoutubeに「永久に回り続ける装置」なんてのがたくさんupされていまして、ますます世の中が怪しくなってよろしいかんじです.

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  2. 今銀行ギャング団が心配している人口問題は、過ぎたる医療を行わず、自力で生きれない者は、自然に任せるのです。
    足を折った、しばらく不便だから、或いは自力で生産できず他人に迷惑をかける、この様な場合は治療すべきです。
    私はもし癌になったら、治療はしてほしくはありません、脳血管が破裂したり心臓が止まったりしても無理に生かしてほしくはありません。ちょっとしたこと位なら早く良くは成りたいですが。

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  3. 見逃していました、ブラウンガスは混合電気分解で出来た酸水素ガスですから、条件が悪ければ、爆発します。
    しかし以前出ていた大賀ガスは物性試験で、酸水素混合ガスではなく別の状態であるのが、確認されています。
    残念なことに、同社の広告では、大賀ガス関係は消されています。
    政府関係が禁止したと思うのですが、理由は存す磯混合ガスの制限に触れるのか、本物と考えて情報が漏れるのを防いだんでしょう。

    日本テクノの主たる主張は特殊攪拌機ですが、調べてみると別の方法でも 大賀ガス相当の生成が出来るようです。

    もう一つのトンデモは、地底深く超高圧世界では水は簡単に酸水素ガスにわかれ、超爆発をしたりします、大賀ガス型に別れれば制御が楽になります。

    酸水素ガスからの状態では元素合成が成されるとの噂もあり、事実であれば、新エネルギーへの希望も生まれます。

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  4. 第3の起電力 のファラデーの法則は 電荷と電圧に関する物で しかも電磁力変換(トランスはこれ)とは関係せず、電力とは関係しませんから、フリエネ(永久機関)ではないので、PAT.が下りたんでしょう。

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