2011年11月22日火曜日

職業訓練 住宅リフォームシリーズ010 木工事のあれこれ

前回の当シリーズは電気業と建築業の違いについて書きました.

今後しばらくは、実技授業で学んだことをポツポツ書こうと思います.

実技授業では、最終的には右図のようにトイレと洗面とキッチン居間を作っていきました.広さは全部で3畳です.



トイレと洗面は床下に給排水管を通すために高くするので、右図のような構造で段差を作りました.角材で高さを作った段差上に合板とフローリングを乗せて所望の高さにします.


この職業訓練では、ほぞ加工(下左)はやりませんでした.ほぞ加工はリフォームの域を超えているのでしょう.いまどきのほぞ加工は、下右のように木材加工工場でやってしまうことがあるそうです.断面が丸くなるのは木材用のフライス盤で削るからです.


床の工事でわたしがへーっと思ったのは合板の張り方です.1800x900の合板を右図のように切り張りするのですが、壁および接合面にわざと2mmぐらい隙間をあけるんです.これが床の鳴き止めの役に立ちます.みっちりと突き合わせてしまうと歩くとギシギシと音を立てる家になってしまいます.

同じ事は、合板の上に張るフローリングについてもいえます.フローリングを壁から少し離しておくのが床鳴き防止に役立ちます.

フローリングの施工はですねぇ、部材の端に凸凹があって(右図)それをはめ込んで敷いてゆきます.そのとき隙間なくピッチリと嵌めることに細心の注意をはらいます.角材で叩いたりして隙間をなくします.

フローリングの固定は、凹部に斜めに釘を打ちます.ポンチで釘の頭が隠れるように打ち込みます(下図).少し練習すれば出来るようになるでしょう.

フローリングには、防音対策品もありまして、こちらは施工が少々異なります.防音対策フローリングは、下図のように底にスポンジが貼りつけてあって防音性を得ています.なので、むやみに釘を打っては防音効果が台無しになってしまうので、釘は----基本的に----使わずに接着剤で下地合板に固定します.スポンジなので踏むと1mmぐらい沈むので、ドア部分のように沈んではこまる場所はスポンジを20mmぐらい剥がしてスポンジ厚と同じ薄い板を挟んで沈まなくします.そこでは釘を使って固定してもよいでしょう.
フローリングを張ったあとで巾木を取り付けます.壁とフローリングに床鳴き防止のために隙間をあけたとしても、巾木で隠れて見えなくできるわけです.巾木はボロ隠しのために付けます.巾木の固定は、接着剤+隠し釘あるいはタッカーでやります.
厄介なのは段差つきの出隅につける巾木です.下図のように複雑な構造になるんですが、ここの施工は押し切りで45度に切断したあとでカンナで少しづつ削って合わせます.わたしはこういう作業が好きなのでおもしろかったです.
というわけで、フローリング張りはやればできますわ.

ただし、施工後のフローリングに傷をつけないように、養生ベニヤを上に敷きしましょう.脚立を立てたりしたら、一発で傷がつきますぞ!!!

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