【カルトでした】 マンガ「美味しんぼ」の放射能で鼻血について

原発を止めたままにしておくべきか、再稼働するべきか、あまり興味がないというかどっちでもいいというのがわたしの感想なのですが、ビックコミックスピリッツ連載の漫画「美味しんぼ」における、福島の放射能で鼻血が出たんだという描写が各方面で顰蹙をかっていますので、一応義務的に立ち読みしました．
「美味しんぼ」ってまだ連載が続いてたんだっけ？ 大手食品メーカーをdisるストーリーがあまりに先鋭すぎて大手食品メーカーから苦情があり、休載したのかと思ってましたが、わたしの夢だったようです．

で、「美味しんぼ・鼻血版」はどうだったかというと、山本太郎と、その支援者、及び国会周辺で原発止めろーと拡声器で怒鳴っている人々にはヒャッハーな内容です．というか作者がモロに「自分もそっちの人です」とカミングアウトしてる内容かと．まぁ判ってたので意外じゃありませんでしたがな．
あと、海原雄山が「福島に人が住めなくなったのは国と東電のせいだ」とか言ってまして、息子と和解してからずいぶんと俗物になったなぁというのが残念な印象．あれだけ強烈だった眼力も弱まっちゃったし．

「美味しんぼ・鼻血版」の福島＝放射能＝鼻血については、確かこんな論理が書かれていました．
  ●福島には人が住めない   （まさにこの字句どおり書かれています）
  ●鼻血が出たのは福島に行って放射能を浴びたせいだ
  ●除染は不可能
  ●除染してると体調が悪くなる
３．１１直後に「ただちに健康に影響はない」と言ってた枝野さんを「嘘つき」と罵っていた頃と違って、３年経ってパニック状態ではなくなった現在の我々が福島に対して「鼻血が出るわ、だるくなるわ」と吹聴するのは、風評被害の助長に当たると思います．確かに福島県の一部には今でも高放射能汚染地域があるのですが、「美味しんぼ」はそれを単純化して十把一絡げに「福島＝放射能＝住めない」と書いてますので、悪質の域に達していると思われます．鼻血が象徴的に語られていますが、全体を通しての悪質性は鼻血どころじゃないです．

カルト好きなわたしとしては、１０マイクロシーベルトで即鼻血みたいな暴論があっても別に構わないのですが、ただし、そういう暴論を語るのなら「学研のムー」でやってほしい．カルトだと宣言して「鼻血だちくしょう」と言うんなら無問題です．

しかし、「美味しんぼ」の作風はあくまでもマジメ．世間の知らない真実をマンガで告発します、という姿勢でやっている．それならば、「福島＝放射能＝鼻血」というカルトを告発などとぬかしてはダメ．真実の振りしてカルト説を語ってはならぬ．

小学館のスピリッツ編集部に、山本太郎と、その支援者、及び国会周辺で原発止めろーと拡声器で怒鳴っている人々と同じ方面に所属している人がいるんでしょうな．

かしこ


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