2013年1月11日金曜日

これはすごい!3.11震災の人の移動動画(携帯GPS)

存在は知っていましたが、すでにあるとは知りませんでしたのがこの動画です.3.11震災の日の午前0時から32時間の人間の移動状況を携帯GPSデータを使って動画にしたものです.まずはその動画をご覧ください.
地図との相関が判りにくいのでだいたい同じ範囲を切り抜いた地図はこちらです.
ビデオ時間0:23
現実時間は3月11日午前8時.通勤ラッシュの人の動きです.鉄道各線が光の通路になっています.
ビデオ時間0:47
現実時間は14:58、地震発生直後.交通機関が麻痺したようで凍りついたように動きが止まります.山の手線の11時と9時と8時の位置にある光点は池袋と新宿と渋谷です.地震直後の混乱が想像されます.
ビデオ時間1:00
18:30を過ぎてもまだ電車は止まったままでしたから、クルマと思われる人の流れが主に西へゆっくりと拡散してゆきます.
ビデオ時間1:10
21時には幹線通り沿いの人の動きが明瞭になります.クルマや徒歩で帰宅する人々でしょう.電車はまだ復旧してないっぽいです.
ビデオ時間1:20
深夜0時になると、小田急と東急が運転再開したようで、大量の人の塊が南西の神奈川県方面へと運ばれる様が映っています.鉄道は徹夜で運転したんだっけ?と思ってこちらの資料を読んだら、徹夜で運転したみたいです.現場はエライなー.   http://www.mlit.go.jp/common/000208774.pdf
『震災発生後の東京駅から30km圏内及び80km圏内におけるの鉄道の運転再開率を図3-2に示す。発生からおよそ6 時間後の20 時過ぎから30km圏・80km圏とも運転を再開しはじめ、翌日0 時には30km圏で38%、80km圏で24%の運転再開率であった。その後、翌日4 時から運転再開率はさらに上昇し、14 時には30km圏で95%、80km圏で80%となり、3 月13 日の7時には30km圏で100%、80km圏で93%の運転再開率であった。なお、東京駅から30km 圏内において3 月12 日午前0 時までに運転を再開した39 線区(11 鉄道事業者)のうち37 線区(10 鉄道事業者)において終夜運転を含め運行時間の延長が行われた。』
ビデオ時間1:30
3月12日午前3時には京王と西武と東武も動き始めたみたいです.西や西北へ向かう人の塊が映っています.
その後3月12日午前8時までの人の動きが動画になっていますが、たまに運行される電車で神奈川や埼玉方面へと帰宅する人の流れが主であるように見えます.動画冒頭の3月11日朝の都心へ向かう普段の人の動きと較べると、3月12日朝は全然異なる状況です.

こんな映像を簡単に観られるなんてすごいなぁ.

最後になりましたが、震災で被災された方々へお見舞い申し上げます.


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4 件のコメント:

  1. まさにビッグデータですな。
    こういうシステムを日立や東芝がウォーターフォール流儀で1000人で作るとどういうことになるのだらうか。

    自分も当時このムービーの1輝点だったのですが、粛々と流れていく人の群れの中でなんとも言えない連帯感を感じていました。
    こうして見返るとすごいスピードで復旧していたんですね。

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    1. 「自分も当時このムービーの1輝点」 おれもそうだなぁ.動いてないけど.
      ちなみに警察庁には特定の電話番号の人を携帯GPSでトレースするシステムがあるそうです.

      復旧速度はすごいです.20時ごろに東横線が1本だけ動いたっぽい風にも見えるし.日本人の現場はえらいや.

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  2. あの時、お台場にいまして、豊洲~木場~永代橋~日比谷と歩きました。
    帝国ホテルの辺りで20代と思しき女性に日比谷公園の場所を問われて説明したんですが、「えーと、あっちが御所ですよね」と。皇居のことを御所と呼ぶ方との初めての出会いでした。関西の言葉ではなかったと思いますが。

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    1. 豊洲ですか、大雪の日にはひどい目に遭いました.
      しかし御所とは、いい響き...
      大地震のエネルギーによって歪んだ空間がもたらした次元変動により、現代の日比谷界隈にタイムスリップしてしまった昭和初期の女性、ということに違いありますまい.

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