2012年5月30日水曜日

わたしは保守主義者だったのかと民主党のおかげで気づいた

前回の衆議院選挙で、わたしは民主党に投票しました.ですが、いまはそれを後悔しています.そういう人は多いと思います.

前回の衆議院選挙当時でも、民主党が小沢一郎+小沢の子分+社会党の残党+αで構成されていることは知ってました.自民党の赤城農水大臣でしたか、言語能力のまるでない絆創膏おじさんは?あんなのを大臣に据える自民党には辟易していましたので、たとえ社会党の残党が混ざっていても、マトモな政治をしてくれるならべつに構わないよと思って民主党に投票しました.

で、いま民主党はこの体たらく.自民党の方がマシでした.日本人にとっての政権選択は、ウンコ味のカレーかカレー味のウンコかの二者択一しかなかったのかと学習した次第です.

カレー味のウンコである民主党の正体はなんだったのか?
派閥的には、小沢+社会党残党が政権交代のために団結していたものの、政権獲得後しばらくして小沢撃墜に成功した社会党残党(仙石+輿石)が現在の民主党の意志決定者になっており、松下政経塾(野田+前原)とか岡田のような木偶人形は誰の言うことでも聞くので社会党残党の言うとおりに党運営をやっている状態.
イデオロギー的には、社会党残党が何をやりたいのかというと、国営企業化+資本主義的カオスからの退却+デフレ+高負担高福祉+自虐的歴史観+親中国+反国家+反富国、その結果として計画経済へレッツゴーっていう日本が国家消滅する方向性としか思えません.でもこれこそ国家と資本を消滅させたい社会主義者の主張そのものであり、やっぱ社会主義者が混ざった政党に政権を与えちゃダメだったなというのが民主党にやらせてみた過ちの本質でした.
いやまさか、ソ連が崩壊し社会主義が世界史からほぼ消えたこの現代で、社会主義の教義に忠実に日本を落ちぶれさせようとするとは夢にも思いませんでしたというのが、民主党に対する心から正直な感想です.いくらなんでもそれほどアナクロなイデオロギーを未だに信仰して実践しようと企てるとは思わなかったです~. > 仙石殿

だから自民党なら社会主義の王道を歩もうとしないから安心だなどと思ったらこれまた誤りで、自民党にだってデフレ+増税が三度の飯より大好きっていう谷垣とか今はいないけど与謝野馨なんていう社会党の応援団みたいな分子も混ざっているわけで、まったく危ないったらありゃしない.地雷.

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あまりにも民主党が逆噴射状態なので、反面教師としての役割はあるなーと思うこともあります.おかげで、「わたしは保守主義が好きだったのかー」と気づかされましたから.わたしが好きなのは、資本主義的カオス+マイルドインフレ+経済成長+反自虐史観+反中国+国家ありき+反グローバリズム+改憲+重武装.......   社会党残党がやりたいことの真逆というわけです.

ウイスキーを盛んに飲み始めた頃、どの銘柄がどういう味なのかを知らないし、まして自分がどういう傾向の味が好きなのかもわかってなかった頃、なんでもいいからウイスキーを2銘柄買いました.すると、好きな味のボトルが先に減ってゆきます.それで自分が好きな味がわかるんです.民主党の社会党残党は、わたしが最も嫌いな味を教えてくれました.まるでキュウリの味とアセトアルデヒドの匂いとでもいおうか?

TPPに賛成する人は、民主党にも自民党にもいますけど、双方の賛成の理由は違うと思います.
民主党すなわち社会党残党は、国家という垣根は悪だと考えるのでTPPに賛成.その結果国内産業がダメージを受けるのは、産業を消し去りたい社会主義者としては望むところだから賛成だと.
自民党のTPP賛成派は、サプライサイド経済学を信じているので、グローバル化すれば各国の膨大な供給能力が日本になだれ込んでくるので競争が促進されるので国内産業競争力が強化され、産業振興になるから賛成だと.

社会党残党のように国家を壊すのが目的だっていうのは論外だとしても、自民党のTPP賛成派や竹中平蔵やみんなの党や維新の会のように、新興国と日本人をやたらと競争させたがる、つまり日本人は怠けていると規定したがる人々もかなり厄介な連中だと思います.わざわざ競争を激化してなにが心地良いの? 激しい競争が少なくても経済が回る状態が作れればそれが誰でも楽しいですよね?

電電公社がNTTになって、電話業界の競争は激化しました.旧電電公社の市場になだれ込んできたのは国内企業だったから金は国内で回るし、消費者は電話料金が安くなるしで、こういうのは正しい競争導入と産業振興だったと思われます------割を食ったのはNECだったが--------.けれど、TPPによる競争導入は、日本人vs中国人、日本人vsメキシコ人、みたいな賃金水準が安い外人との競争ですから、それはほとんどの場合産業滅亡にしかならんでしょう.最初から不利が決まったバクチを自ら進んで打とうとするなよ.

TPPへの賛成理由がまるで違う社会党残党とグローバリズム信者ですが、彼らに共通しているのは一種のコスモポリタニズムなんじゃないですかね? 前者は国家の消滅を願い、後者は国民経済の消滅を願う.地球政府と地球経済でも作りたいの? わたしはそんな理想論につきあえません.

日本人が、再び世界史の表舞台に躍り出る日をわたしは願います.(と書くと戦後教育的にはまた戦争しかけるの?という懸念が出てしまうってこと自体が洗脳されてるんじゃないですか?)


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4 件のコメント:

  1. 平坂さんは自分を保守主義者といい、私は社会主義者のつもりですが、平坂さんの好みと一致するところあります。
    一致:資本主義的カオス、経済成長
    不一致:反グローバリズム、自虐史観
    レッテルの問題かもしれないけれど不一致点だけ書きます。
    ・現実のグローバリズムは自国に都合のいいところだけをグローバルにいいとこどりすること、かもしれないので、それに反グローバルするのはいいけれど、世界的な真のグローバル化が進むのは止められない進化のような気がするので、これにどう対するかは反グローバルと言わずに考えておかねば。
    ・自虐史観は微妙な問題も存在してはいるけれど、明らかなところもある。自分個人を含む自国の過去の行いをどう見るか、私には正直に謙虚に見ることしか基準は考えられません。自虐かどうかは問題ではない。相手を利するかどうかも関係ない。どんなことでも自他ともにFACTは認めるべきです。それがイデオロギーによって、神話によってバイアスされていることには反対したい。

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  2. 今日はASKはお休みですね.
    レッテルの問題じゃなくて、希求することが明らかに逆だと思います.
    ●わたしは「自国に都合のいいところだけをグローバルにいいとこどりすること」にのみ賛成なんです.そして「世界的な真のグローバル」が嫌いなんです.なんでかというと、この完成度の高い日本を完成度の低い世界レベルに墜とすのと同義だから.もちろん、世界水準が日本よりも高水準なら「いいとこどり対象」にロックオンするのは賛成ですが、現実の世界はそうじゃない.
    ●「自他ともに」がキーワードです.日本が国を挙げて日本は悪党ですと自分を教育するのと比較して、じゃぁ諸外国は自国の過去・現在の所行を謙虚にFACT認識してますか? ガザ地区は?アフガンは?イラクは?チベットは?ウイグルは? 現在進行形の確信犯の悪党はいくらでもいるじゃないですか? そういう環境でも率先して懺悔して机上の平和を叫ぶ自分に酔うという精神回路がわたしにはないです.悪党がいるなら、自分も同等の悪党になっておかなくちゃいけない、という神経回路がわたしにはあります.と書くと、論点のすり替えと感じるんでしょうね.そうは思わないんだけど.

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    1. 「いいとこどり」はグローバルとは別問題ですね。他者と関係を結ぶ場合の基本スタンスの問題だろうと思う。自分の利益を削って他者にまわすってのはどうでしょうか。もちろん程度問題だけど。
      自他ともに問題、「懺悔-机上の平和-自分に酔う」でなく「自分も同等の悪党になっておかなくちゃ」、論点スリカエではなく精神回路の選好の問題かも。どちらの「***」も違いを明確にするために実体以上に誇張されてはいるけれど、、。問題はどちらを選ぶほうが賢明かでしょうね。「賢明」の評価基準の問題に帰着するのかな。
      本日ASKはお休みです。

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  3. 結局は「程度問題」がキーワードなのかな。
    自他の利益配分にしても自分の生命を投げ出して他者を救うことまでを言ってるのではないですし、ヒラさんの「いいとこどり」も他者が死ぬまで搾り取るわけでもないでしょう。競争が存在している場ではそうなるんでしょうね。
    ひらひらもヒラも現実行動、選考にそれほど大差はないのかも。

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