2012年2月17日金曜日

経費節減の思い出-----何が効果的か?

世知辛い話題が続いているこのごろですが、つぶれる寸前の事業部で様々な経費節減をやった思い出について書きます.

●コピー
経費節減というと、コピーの節約っていうのが定番です.誰でも判っていると思いますけど、経費節減のシンボル的な意味はあれども、コピー用紙なんかケチってもその金額はショボくって全然意味ないです.トナーもたいした金額ではないです.
それよりも、同じ部署のたかが50mぐらいしか離れてない場所にコピーマシンが2台置かれているのはなんでだよ、これのリース契約切るのが先だろってな事の方が気になったりしたりして.

●旅費・出張費
計上する金額としては、かなり厚く計上するものです.あとで不足したら困るからね.

でも、中国に出張する場合は、エアチケットはそれなりに高価ではあるものの、現地での滞在費はホテル代が一泊¥3500なんで、日本国内出張よりも中国出張は安いんだよね.

ビンビンに高いのは、欧米への出張です.イギリスなんか一泊¥2万はザラですし.食費は高いし.タバコは高いし.一人が一週間出張したら、¥75万ぐらいかかります.数カ国をツアーすると¥150万とかかかってしまいます.

というわけで、予算計上するときは誰が何泊くらいするだろうかっていう予想を計算するんですけど、人数も回数も少ない欧米出張で旅費の大半が占められるなんつうことになります.

なので、出張禁止はそれなりに経費節減の役にたちます.事業部の規模にもよるけど、サクッと¥100万オーダーの節約になります.  ------だからコピー代なんかゴミなのよ-------

●通信費
経費節減のために通信費をもケチる上司があなたの上司だったら、その上司はバカです.信用してはいけません.見捨てて構いません.

通信費は、逆に投資しなくてはいけません.関連する拠点が複数あるとしたら、TV会議システムを何台も買いましょう.相手の予算が下りなくて買えないなら、こちらで買ったTV会議システムを相手に闇であげましょう.firewallのせいで繋がらない場合は、専用のADSLを契約してでも回線を確保します.そして、拠点同士を常時接続して、ドラえもんのどこでもドア状態にするんです.

常時接続してれば、わざわざ出張するよりも意思疎通はスムースになります.デメリットは飲みに行けないのが残念だっていうくらいだ.

わたしは自分の席の隣に中国の工場との常時接続TV会議システムを設置しました.そうすると、自然と皆がそこでTV会議をやるようになり、隣でやってる会話を聞いていると現場でなにが起きているかが自ずとわかるという便利な状況になりました.筒抜け~みないなw.

●CPUパワー
ケチるのは愚かです.いまどきのPCは安いですから.

LSI設計のためのPCは、最新のプロセッサが載ったPCをドカドカ買いましょう.simulation時間の短縮は設計期間の短縮と同義ですから.設計期間の短縮は設計品質の改善と同義です!

個人ユースのノートPCは、我慢して今のを使えと却下せずに、わたしは即答でOKしてました.経費節減の最中に買い換えたいと言うからには、HDDが満杯だとか、動作が遅いとか、壊れかけているとかいう切実な理由があるわけで、そんな部下の不自由さをたかが10万円で解消してあげられるんなら、経費承認権限を持った者としては受容してあげるべきだろうと思うからです.

壊れかけのPCを使っている人に、その人は自分の部下じゃなかったんですが、わたしが承認して買ったPCを与えたことすらありました.

もちろん、ヒラサカがPCをパコパコ買っているのは、管理屋にはバレるんですが、たかが毎月¥10万円程度の出費なんか、わざわざ管理が騒ぐほどのことなんかないんですよ.そこの読みが浅い奴が、ビビッてぜんぶ禁止なんてするから部下が不要な不自由をすることになるんだ.

●設備投資・測定器購入
これはおいしい経費節減です.測定器は¥10万~数100万しますから、そいつを凍結するのは効果的です.

だから、買いたい人の防衛策としては、新年度が始まったらすぐに見積もりをとって、決済申請して、速攻で買うべきなんです.さもないと、下期は円高でキツイので凍結指令が出てからじゃ買えなくなってしまいますから.

●試作・金型
ここは、経費節減の黄金郷・エルドラド・伏魔殿・特別会計・・・・・・・・

これを知ってしまうと、上で述べた経費節減なんかバカバカしくてやってられるかって気分になります.

設計の進捗管理を、予算消化の面からも細かく管理できていれば問題ないのですが、なかなか几帳面にはできないもんです.

どんな場面が起きるかというと、
・工場が中国の委託先の別会社で、納期が2ヶ月かかる部品を先行発注しなくちゃいけないけど、設計検証が完全には終わっていない中でリスク発注したものの、あとからその部品が使えないことが判ったために全部廃棄するので¥500万円の損失です.
・金型の修正費用が貯まっていて、請求額が¥3000万円になりました.
・試作のための部品なのに、資材が量産の発注数量単位で発注しちゃったので、量産に使えない部品が800個も余ってしまった.その償却に¥200万円です.

こういう超弩級の攻撃に晒される管理屋はお気の毒って気がします.当事者意識が強すぎたらノイローゼになりそう.まぁ、その設計費用管理責任が、設計PLにあるのか、管理屋にもあるのかっていうのはその組織によりけりでしょう.

だからさぁ、通信費とかPC代を律儀にケチったって仕方ないんだ.木を見て森を見ずだよ.

あ~書いていて疲れてきた.おしまい.

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