2011年10月17日月曜日

九条の会の講演会の感想

いまどき、右翼左翼という分類は死語であることは判っているが、知り合いに左翼の方がいて、九条の会というところで憲法九条を守ろうと主張している.九条の会主催の講演会に誘われたので見物しに行った.

講演の論理構造は、沖縄とかベトナムの戦場写真を見れば、戦争が悲惨だとわかるので、平和が訪れるという論理だった.変な論理.

それはさておき少し考えたんだけど、わたしは9条オタクにはなれませんわ.

なぜか?

太平洋戦争はどうして発生したか? それは3つの理由だ.
1)経済発展モデルが、当時は植民地経営しかなかった.
2)アメリカも中国を植民地にしたかったので、石油の禁輸で日本を挑発した.
3)日本は国家的意志決定ができず、部分最適ばかりしてたので、アメリカの挑発に乗ってしまった.マスコミも翼賛報道した.

1,2,3は現代では解消されたか?

1)植民地は戦勝国の談合で解消された.替わりに日本の高度成長が経済発展モデルになった.
2)アメリカは中東で挑発と戦争を今でもやっている.日本は、凶暴なアメリカと同盟することでリスクを帳消しにした.かつ、9条を利用して、アメリカの戦争に直接参加せずに済むようにした.
3)日本の部分最適性もマスコミの翼賛性も70年前とほぼ同じだ.そこで官僚は、日本人が自己決定しなくて済むように、アメリカ追従という安全装置を守護している.

この汚濁が現代日本のフレームワークだ.

だから9条は、左翼が嫌う現代日本のフレームワークの一部分である.

だから9条の会は、
左翼が嫌う現代日本のフレームワークをチャチャッと無視して、
左翼が好む9条だけをつまみ食い的に嗜好している.

わたしは、方程式が複雑すぎて9条を好きも嫌いも簡単に決められません.

2 件のコメント:

  1. 憲法9条も基本良いものなのでしょうが、

    こういったものはツールや構築物であって、

    神格化したり極端に好悪の感情を持つのは

    どうかと思いますね。

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  2. わざと情緒的にアジってるんじゃないかという深読みを少しだけしています.じゃないとあまりにプア.

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